※2018年4月に作成した記事です。
目標を達成したい
自分らしく思い描いた未来を生きたい
誰もが抱く素直な思いや願望。
そんな思いを叶えたい時、どんな心持ち(心的態度)で取り組むといいのでしょう?
- 無理せずのびのびやるのがいい
- いやいや、甘やかしてはいけない。自分に厳しくしてこそ結果が出せる
- 伸び伸び、スパルタ、どちらも行き過ぎちゃいけない、バランスだ、‥等
自分のやる気や、部下や子供のそれに関しても、
モチベーション管理や育成法についてはいろんな意見があります。
なぜこんなにさまざまな意見があるのでしょうか?
結局「人に依るんだよ」って話でしょうか?
いったいどんな態度でいると結果が出やすいのか?
大きく変化する時代の流れを踏まえて、いまどきの願望実現事情を考えてみました。
あなたの願望実現の参考になれば幸いです。
時代の移り変わり ー世界はあなたの邪魔をする?ー
これまで ー努力と根性からゆとりへー
昨今スポーツ界を騒がせる暴行事件やパワハラ。
企業では、ブラックと揶揄される長時間労働の問題。
今でこそ大きく取り上げられるようになったこれらの課題。
「努力・根性」が美徳とされたひと昔前のスパルタ的価値観からすると、「結果」を出すには多少の無理や犠牲はしょうがない、そんな声も聞こえてきます。
「苦労や逆境を突破してナンボ」という感覚は私の中にもあります。
私が育った昭和の時代はスパルタや厳しさが良しという価値観で、「愛のムチ」なんて言葉もありました。
もう知らない人も多くなっている気もしますが、アニメ「巨人の星」や「アタックNo.1」で育った世代は、”NO Pain, NO Gain”(労無くして益無し)が染みついているでしょう。
親や先生の話、ドラマや伝記でも、苦労話が美談として語られていました。
真面目に聞いていると苦しまないと成功できないかのように思ってしまいます。
ビジネス戦士という言葉や、「24時間戦えますか?」と呼びかける栄養ドリンクCMもありました。
そしてしばらくして、だんだんと豊かな時代が広がり、バブルに突入します。
そして暮らしにゆとりが出てくると時代の価値観も変わってきました。
バブル真っ只中、このころの空気感を表すヒットCMがあります。
歌手の井上陽水さんが、リラックスした風情で高原の緑道をゆるやかにクルマで駆け抜けながら、のんびりしたトーンで「みなさんお元気ですか〜」と呼びかける。
そして最後に「くう・ねる・あそぶ」というタイトル。
そんなクルマのCMです。
苦労や「24時間戦った」反動でしょうか、「ゆとり」や「楽しみ」が重視されるようになっていった時代でした。
しばらくすると学校でも「ゆとり教育」が始まり、子育ても「しつけ」優先からアドラーの「勇気づけ」が注目されるようになりました。
これから ーすくすく伸び伸びが成果を挙げるー
そんな時代を経て現在は、ゆとり教育の反省もあり、「ただ緩めればいい」ではない、
かといって、かつてのスパルタ的「努力・根性論」に戻るわけでもない、
新しい風潮が生まれつつあるように見えます。
もう少し長いスパンで俯瞰すると、第二次世界大戦中の「欲しがりません勝つまでは」から戦後のヤミ市「生きるためには生き馬の目を抜く才覚が必要」、朝鮮戦争特需を経て、高度経済成長時代の「モーレツ社員」など、様々な価値観を揺れ動いてきました。
わたしたちは時代に揺さぶりをかけられながら、「あれでもないこれでもない」「行き過ぎ戻りすぎ」を繰り返しながら、本質的に大切なものを浮き彫りにしているのかもしれません。
この20年、息子たちの成長につれて保育園から高校・大学まで足を運ぶ機会がありましたが、それぞれ自分が過ごした30年前の風景とは全く違うものに変わっていました。
例えば、中学校。
「校内暴力」全盛で、先生と何かと対立していた世代からみると、今の学校は支配的な感じがなく、肩肘張ったり気張ったりせず伸び伸びしていられる雰囲気です。うらやましいことです。
ときには「緩すぎるんじゃないの?」と感じることもありました。
でも、それで何か不都合があるか?というと、とくにダラケる雰囲気もありません。
どこか「やる時にはやる」という回路が働いているようです。
力の込めどころと抜きどころを感覚的に学んでいるんでしょうか。
本来、不当な抑圧やコントロールがなければ、「どこで集中し、どこでリラックスするのか」という真っ当な感覚は育つのかもしれません。
昨今の10代20代の活躍は、スポーツや音楽、アートから将棋まで目覚ましいものがありますが、こうした背景があるのでしょう。
「すくすく・伸び伸びなんて言ってたら競争に負けてしまう!」
そんな努力と根性が美徳とされた、昭和「スポ根」が機能する時代は終わりを告げ、すくすく・伸び伸びあり続けることで結果が出る時代になったんだ、と感じます。
テクノロジーの進化による集合意識の変化
こうした変化は多分に集合意識の影響を受けているでしょう。
世界大戦以来、ここ7,80年の間で日本人の意識は相当変化しているはずです。
まず、戦時中モノがなかった時代から、だんだんと欲しいモノが手に入るようになりました。
情報については、統制されて歪められた情報しか手に入らなかった時代から、図書館に行けば得られる時代を経て、いまではどこにいても手のひらの上で欲しい情報が手に入るようになりました。
欲しいモノや知りたいことが素早く簡単に手に入るようになりました。すごい変化です。
思い通りに事が運ぶようになったということです。
潜在的には思い描くことが実現しやすくなったと感じる人が増えているでしょう。
個人が意識・無意識で感じ考えていることの総和を「集合意識」と呼びます。
個人の意識の変化にともなって、いま日本人の集合意識が急速に変化しているのは容易に想像できます。
かつては集合意識のなかに否定的想念「〇〇はできない、手に入らない、叶わない、時間がかかる、苦労が半端ない」が渦巻いていたでしょう。
それは個人の意識にも影響を与え、何かやろうとすると、目の前にいつも「壁」がそそり立っているような感覚だったはずです。
だからなにか願望を実現しようと思った時は、「何くそ!」とハングリー精神や「ヤバいぞ、このままじゃダメだ!」と恐怖心を煽って気持ちを奮い立たせ、頑張って壁を「突破」しないと成果が出なかったのです。
また、そうすれば結果が出る時代でもありました。
それがここ何年かで急速に変化しつつあるようです。
集合意識の中の否定的想念が減っている、突破すべき壁がなくなってきている。そんな感覚があります。
個人レベルの固定観念の影響で、表層にはまだ多少ありますが深層部分ではどんどん減っているようです。
スマホに代表されるテクノロジーの発展は大きな要因でしょう。
だとすれば、テクノロジー起因のこの「壁がなくなる」傾向はますます加速するでしょう。
このような時代背景を考えると、古いやり方はどんどん通用しなくなっていくと思われます。
かつてはそそり立つ「見えない壁」を突破するために、ときには強い叱咤や愛のムチが必要だったでしょう。
それらから生まれる反発の力が役に立ったからです。
追い込まれて反発する力を必要としたので、それを引き出す「愛のムチ」には存在意義がありました。
だから、受ける側もムチに込められた愛情を感じたり、それに対する納得感が持てました。
しかし「見えない壁」がなくなりつつある現在、強い叱咤や愛のムチは存在意義を失いました。
叱咤やムチを受ける側は、もはやそこに愛情を見出したり、納得感を持つことはありません。
「突破」すべきものがないのに「突破しろ!」と発破をかけられても、そしてそのパワーを引き出すためのムチをかまえられても、それは全く無意味で理不尽なことにしか思えません。
もはや単なるイジメ、傷つけていることにしかならないでしょう。
これは誰かをモチベートするときも、自分自身をモチベートするときも同じです。
世界はもうあなたを邪魔しない
集合意識レベルで崩壊中の「突破すべき壁」。
いまやそれが存在しているのは、個人の意識レベル、個人の世界観の中だけになってきました。
かつてはガムシャラな努力や根性、ときには自分を痛めつけてでもパワーを引き出さないと、思い描く未来は手に入らなかった。
それは集合意識の中に、否定的な想念が渦巻いていてそれを「突破する」必要があったからです。
実際、そのやり方のほうがうまくいっていたし、多くの成功者もそういうタイプでした。
しかし、いまや世界はあなたの邪魔をしなくなっています。
この時代「突破するぞ!」と、かつての壁がそびえ立つ世界観のまま成果をあげようとすると、やればやるほど自分を痛めつけてしまいます。
そしてなぜうまくいかないかわからないので、努力が足らないと勘違いして、ますます自分を追い込んで自らを痛めつけてしまうでしょう。
終(しま)いには「いまの世の中、甘っちょろい、間違っている」と世を拗ねて、自分の殻に閉じこもってしんどい世界観から出られなくなってしまうかもしれません。
もう一度言います。
世界はもうあなたの邪魔をしません。
これからは自分に負荷をかけすぎない、自らを痛めつけないやり方で、素直な感覚に沿ってすくすく伸び伸び進むのが得策です。
すくすくと伸びやかに進むことで、力を込める勘どころ・抜く勘どころが働くようになります。
すくすくと伸びやかに進むために、まずは、自分の中にある「壁」(否定的な想念)をとっぱらいましょう。
否定的想念には、常識、固定観念、感情的なわだかまり、傷ついた体験、満たされなかった欲求などがあります。
これらの存在を認めて解放すれば、忘れかけていた素直な感覚や思いが思い出され、また生き生きした感覚が戻ってきます。
幼少の頃や思春期にあった、伸び伸びと自由な感覚が思い出され、もう一度生き直すかのような新鮮な感覚が蘇ります。
壁が崩れ、もはやあなたの邪魔をしなくなった世界、いい意味で「何でもアリ」の世界。
その世界の変化に共鳴し、あと少し残る「壁」を崩して、あなたの願いを叶えませんか。
まとめ:持続する意欲が成果を生む
世界がわたしたちの邪魔をしなくなった現在。
成果を生むのに必要なのは、一時的な突破力ではなく、持続可能な推進力になりました。
自分に必要以上の負荷をかけるのは無意味で、かつダメージを負う時代になったからです。
かつては、ダメージと引き換えに一気に前進し、しばらくダメージ回復の期間を取って、回復したらまたグンと前進し、また休む。このやり方も機能していましたが、いまやそのやり方はとても非効率です。
それにひきかえ、素直な意欲に従うのは楽しいから、さらなる意欲を引き出します。
推進力が推進力を生むのでとても効率的です。
そのためには
- 自分を必要以上に追い込まない。過剰なストレスをかけない。
- リラックスして、リラックスできる範囲で課題に取り組み、その範囲を広げていく。
- 意欲の湧くことに時間を使い、そうでないことに使う時間は極力減らす。
このポイントを押さえて取り組むことで続けられるし、続けるうちに成果が現れているのに気づくでしょう。
時代は変わりました。
自分にダメージを与え、成果も挙がらない昭和的頑張りはサヨウナラ。👋
素直な意欲が原動力になる、令和の願望達成法で成果を挙げましょう。
もう少し言うと、これからの時代、
うまくいく人はますますうまくいくように、そうでない人はあれよあれよと取り残されるかもしれません。いわゆる二極化が加速する可能性があります。
また世界の「壁」がなくなって「何でもアリ」の世界へ向かう、と言いました。これは、価値観がさらに多様になることを意味し、異なる価値観同士で衝突が起きるかもしれません。
極端な二極化や、極端にバラけた価値観は混乱の可能性をはらんでいます。
しかしそうであっても、すくすくと伸びやかに願いを実現していく人は、メンタルも安定し、穏やかで調和した雰囲気と幸せな空気をまとうでしょう。
そんな人があちらこちらで増えていけば、様々な緊張は緩和され混乱も収まっていくでしょう。
だから、ひとりでも多くの人が新しい時代にあったやり方で願望達成していくといいなと思います。
僕自身、昭和に生まれ育ったので、古い価値観や否定的な想念を山ほど持っていました。
ですから、それらを手放し新しいやり方に切り替えるという過程を繰り返し行なってきました。
これからも続けていきます。
あなたはどうですか?
この切り替えは遅すぎることも早すぎることもありません。気づいたときがタイミングです。
時代に合わせて自分をうまくいく流れに乗せてあげてはいかがでしょうか。
ここまで「いまどきの願望実現事情」をまとめました。
成果を挙げるあなたの参考になれば嬉しいです。
長文おつきあいいただきありがとうございました。
自分の中に残る「壁」を壊せば、素直な意欲が蘇ります。
時代に合った、伸びやかな願望達成の道を歩みませんか。
スマイルメーカー 岡村茂
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願望実現を阻む「壁:否定的想念」の壊し方。
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